(This is a translated version of Bitmain’s original blog post, which is in English)

定義

UASFユーザーがアクティベートするソフトフォーク。開発者はノードソフトウェアを変更するため強制ルールセットを追加し、以前有効であったある種のブロックはフラグデイ以降、無効になります。この方法ではマイニングの大多数がチェーンスプリットを支持したりアクティベートする必要はありません。UASF提案は、経済活動の大多数を占めるブロックチェーンに対する51%アタックが目的であり、このアタックは「ワイプアウト」と呼ばれています。

UAHFユーザーがアクティベートするハードフォーク。開発者はノードソフトウェアを変更するために強制ルールセットを追加します。この変更により、以前無効であったブロックはフラグデイ以降、有効になります。変更により過半数のハッシュ計算能力を強制する必要はありません。ルールセット変更のあるノードは、チェーンのハッシュレートに関係なくこのチェーンに追従することになります。UAHF提案は異なる意見、ビジョンを持つ別のコミュニティーメンバーの平和的かつ自発的な離脱です。UAHFチェーンが高いハッシュレートを持つ場合でも、他のブロックチェーンへのアタックは目的ではありません。

BIP148ノード:BIP148コンセンサスルール変更を実装したビットコインノードです。

BIP148チェーン:BIP148コンセンサスルール変更に従って有効なブロックチェーンです。BIP148はUASFの一種です。

オリジナルチェーン:現在使用されているのと同一のコンセンサスルールを使用するブロックチェーンです。(2017年5月26日)

ワイプアウト:UASFチェーンがアクティベートされ、UASFチェーンが過半数のハッシュレートを獲得した場合、オリジナルチェーンに追従するノードは再編成されUASFチェーンを追従するようになります。そのような場合、相当数の金融取引記録が消滅することになります。これがオリジナルチェーンに追従予定のノードに対してUASFノードが与えるリスクです。対照的にUAHFでは別のルールセットに追従するノードをこれと同じリスクで脅かすことはありません。

Bit 1BIP9のブロックヘッダ内のバージョンビットで、SegWitアクティベーションをシグナルするため使用されます。

スタグネーションリスク:  マイニングサポートがないブロックチェーンは、採掘者に対する経済的インセンティブが少ないため、拡大が突然止まってしまう可能性があります。 UASFのような少数派フォークでは、恒久的なスタグネーションになる重大な懸念があります。

 

背景

2017年5月24日、ニューヨークにおいて、全ハッシュ計算能力の80%以上、トランザクションのソースソフトウェア・サービスの80%以上を占めるビットコイン経済の大多数は、近い将来、ビットコインの規模拡大のための具体的ステップに関する合意に至りました(ニューヨーク合意) 。「ビットコインコア」プロジェクト担当者は、このミーティングへの出席招待を辞退しました。この合意は、ビットコインを心から信じる個人、ビットコインを速やかに団結して拡大することに強い経済的利益を持つ起業家、投資家の懸命の努力です。Bitmainは本合意を支持しています。当社は本合意を支持し、可及的速やかにその実現を望んでいます。

ソフトウェアプロジェクト「btc1」は、ニューヨーク合意に取り組んでおり、活発に開発中で「SegWit2x」と呼ぶコンセンサスルール変更プランを提供する見通しです。既に「testnet5 for SegWit2x」が有効です。本ソフトウェアのα版は6月16日リリース予定で、今のところ、全てスケジュール通りです。

githubをフォロー:

https://github.com/btc1

本件のreddit での議論を閲覧:

https://www.reddit.com/r/btc/comments/6h1wpr/segwit2x_a_summary/

メーリングリストに参加:

https://lists.linuxfoundation.org/mailman/listinfo/bitcoin-ml

本合意にもかかわらず、 UASF (BIP148) の偽りの草の根運動が検閲フォーラムで多くの時間を取り続けており、その多くは匿名の個人1グループによりコントロールされています。「ビットコインコア」と呼ばれるソフトウェアプロジェクトで活動するソフトウェア開発者の多くもこれを支持しています。BIP148はビットコインのエコシステムに重大なリスクをもたらします。当社はビットコインのブロックチェーン に関する経済をこの脅威から守るべく、コンティンジェンシープランを準備しています。

ニューヨーク合意も、ビットコインコアで活動するソフトウェア開発者の1グループにより継続して意図的に妨害されています。

当社はUASFのアクティベーションが ビットコインネットワークにもたらす破壊的リスクに備える必要もあります。ニューヨーク合意は極めて保守的で、単純ではあるが人工的に拡大されたスケーリング問題に対してビットコインコミュニティ内に平和をもたらすことを狙いとしています。ニューヨーク合意 がチェーンスプリットを防止できないことがあれば、備える必要があるでしょう。

このブログ投稿の目的は、UASF/BIP148に対する当社のUAHFコンティンジェンシープランを発表することです、

 

BIP148コンティンジェンシープランが必要な理由

BIP148によれば、チェーンMTP が2017年8月1日火曜日 12:00:00 AM GMT (エポックタイム 1501545600)以降、 BIP148ノードはUASF分岐点でBit1をシグナルしていないビットコインブロックを切り離すを開始することになっています。このコンセンサスルール変更により、BIP148アクティベーション前のオリジナルチェーンよりルールセットは小さくなります。BIP148ノードは、そのノードをサポートするハッシュ計算能力がゼロ以上のものがあれば、新しいBIP148チェーンを追従します。 チェーンをサポートするハッシュレートが 0の場合、BIP148ノードは そのチェーンが拡張不可能であることを認識します。

BIP148チェーンをサポートするハッシュ計算能力がある場合、チェーンが拡張可能になるには ハッシュレートの過半数である必要はありません。手作業でハッシュを解いている人がいた場合でも十分時間があればそのBIP148チェーンはもう一つのブロックで拡張可能です。既存のハッシュレート分布に従って、著名なマイニングプール運営者の中には採掘者に選択を許すことでUASFを支持するだろうと表明したものもいます。ただしそれらのマイニングプールの全ハッシュレートでは大多数を確保するには不十分です。重要なビットコインプロトコル開発者を多数雇用しているある企業のCEOによると、今では自社の小さなハッシュレートをコントロールしています。従って、ビットコインネットワークは2017年8月1日にスプリットするリスクが高い状況です。

BIP148は取引所と他のビジネスにとって非常に危険です。BIP148のバックには意味ある経済的裏付けが見えず、ブロックチェーンとして有効になったら投機をベースにしたものが経済的裏付けになる可能性が高いでしょう。 UASF チェーンの裏でのマイニング活動は予告なしに止まり、BIP148の宣伝を信じた投資家は投資全てを失うことになりかねません。分岐点後にUASFトークンを支持する決定を行った取引所は、それに付帯したスタグネーションリスクを考える必要があります。

BIP148チェーンにはリプレイ攻撃からの防御がありません。トランザクションはチェーンの両方にブロードキャストされ、ユーザはチェーンの両方での承認を防止することができません。取引所は分岐点でしばらく引き出し、預け入れを停止し、自らのコインスプリッティング方法を使わなければなりません。 詳細は、この記事のリファレンス「Mitigating Bitcoin Forking Risk during Network Upgrade(ビットコイン のネットワークアップグレード中の分岐リスクの軽減)」をご覧ください。

UASF チェーンにはオリジナルチェーンがワイプアウトされる恐れがあります。 コンティンジェンシープランがなければ、UASF分岐点後、オリジナルチェーン上の全経済活動がワイプアウトされるリスクに直面します。これはビットコインのエコシステム全体に対する壊滅的な結果となります。UASFはブロックサイズを大きくせずにSegWitを直ちにアクティベートすることに同意しない(2016年2月、世界のビットコインコミュニティが作成した香港合意の中の極めて重要な条項です)ユーザと企業に対するアタックです。チェーン再編成のリスクは、BUIP055でPeter R.が分析したように、想像するよりはるかに重大です。

再編成を保護する根拠

ビッグブロックチェーンの再編成がスモールブロックチェーンに戻る確率(P)は、次の式で示されます。

P = (q/p)^2

ここで pはビッグブロックチェーンのハッシュ計算能力の割合、q はスモールブロックチェーンに残っているハッシュ計算能力の割合です[2]。ビッグブロックをサポートするハッシュ計算能力が75%の場合、再編成の確率は 11%です。

 

保護プラン

本プランはユーザがアクティベートするハードフォーク(UHAF)用です。技術的仕様は以下で確認できます。

https://github.com/bitcoin-UAHF/spec/

アクティベーション時刻は構成可能です。当社はUASFより12時間20分後にハードフォークを実行する予定です。エポックタイムスタンプは1501590000になる予定です。

フォークブロックでは「ビッグでなければならない」ルールがあります。フォークブロックのブロックサイズは1,000,000バイトより大きくなければなりません。フォークブロックはコンセンサスルール変更を採用する最初のブロックのことです。

サイズ8MB未満のブロックを受け入れ、採掘者である当社はブロックサイズを2MB未満にソフトリミットします。

プロトコルに追加されたソフトフォークルールがあり、トランザクションあたりのsigopを20K以内に制限します。

フォークブロック後の将来には、ブロックサイズはハードコーディングされたコンセンサスルールに含まれません。ラージブロックを生成する採掘者は、経済的インセンティブでペナルティーがありますがブロックサイズは制限しません。

取引所 とウォレット開発者が利用可能な、リプレイ攻撃保護がある予定です。仕様は以下で確認できます。

https://github.com/Bitcoin-UAHF/spec/blob/master/replay-protected-sighash.md

Bitmainは自社のハッシュレートをいくつか用いて、 UAHFに基づくコンティンジェンシープランを持つため開発者コミュニティと作業しています。当社は採掘者が自発的に当社に参加するオプションを開発予定です。

Bitmain はBIP148分岐点後、最低72時間、チェーンのマイニングを行います。当社自身のマイニング活動で提供されたハッシュレートの一定の割合を使用します。

Bitmainは、状況で求められない限り、採掘されたブロックをパブリックネットワークに直ちにリリースすることはありません。 つまり、Bitmain はそのようなチェーンをプライベートに採掘することを意味します。以下の状況で、採掘されたブロックをパブリックにリリースする予定です (全てのリストではありません):

  1. BIP148チェーンがアクティベートされ、その後マイニング業界から大きく支持された場合。つまりBIP148が既にチェーンのスプリットに成功した後。
  2. ビッグブロックハードフォークに対する市場心理が良好で、経済的根拠により採掘を推進する場合。例えば、交換レートがビッグブロックビットコインに有利である。
  3. ビッグブロックチェーンをパブリックにマイニングする他の採掘者が既に多数存在する場合で、そのチェーン上で当社がマイニングすることが合理的であると判断した時。そのような場合、当社はチェーンへの参加も検討し、プライベートに採掘されたチェーンを放棄し、パブリックなUAHFチェーンが再編成されるりクスにさらされないようにします。

BitmainがUAHF チェーン の採掘を公式に開始すれば、当社は継続的に採掘し、短期的な経済的インセンティブを無視します。ブロックサイズを調整するオプションを含むロードマップは、ユーザに有益であり、長期的に市場価格を高目に引き寄せる期待ができるものと当社は確信しています。経済ネットワークは急速に拡大し、競争が激しい仮想通貨市場の中で勝利する見込みが高まります。

当社は黎明期のビットコイン利用者と同じ信念を共有しています。 つまり分散化とは、200ヶ国10億人以上がビットコインを貯蓄通貨や決済ネットワークとして利用していること、多数のビットコインサービス、トレーダー、取引所、ソフトウェアから構成されていることを意味しています。分散化が1MBのブロックサイズの制限やブロックサイズを制限する責任を意味し、 その結果、Raspberry Piがフルノードとして稼働したり、ビットコインのトランザクションあたりの手数料が多くの開発途上国の一日分の収入より高くなるようなことを当社は信じません。トランザクションあたり手数料100ドルも取ることがある強力な権威に依存せず、ビットコインが繁栄する代替策を提供する必要があると当社は信じています。

 

ソフトウェアの開発

現在、この仕様のコードに取り組んでいるクライアント開発チームは少なくとも3チーム存在しています。その全チームともある企業グループの宣伝と荒らしから離れてじっとしていることを望んでいます。時が来た時に自ら発表することでしょう。ユーザは、ソフトウェアをインストールし、UAHFに参加するかどうかを決めることができます。

本ソフトウェアは7月1日までに準備予定で、その時までにはビットコインのテストネットで公開される予定です。

 

将来のロードマップ

ニューヨーク合意がアクティベートされた場合

当社はニューヨーク合意が開発され、上手く実行されることを望んでいます。ビットコインにとって、迫り来るBIP148の脅威に対して団結して拡大する最後の希望なのです。当社は可及的速やかにビットコインをデプロイとアクティベーションするためベストを尽くします。

BIP148がアクティベートした場合

同日にUAHFも有効になります。UAHFチェーン はUASFが原因で再編成リスクにさらされる経済トランザクションを保護します。

その後、SegWitに関連する明白なリスクがなく、ウィットネスデータセグメントの人為的なディスカウントレートが削除された場合、当社はUAHFチェーン上でのSegWitアクティベーションを支持します。重みづけパラメータは、人為的なレート用に設計されていますが、削除が必要かもしれません。ソフトウェアコードでは、いろいろな種類のブロックや他パラメータに関するさまざまな制限について、フランクかつストレートであることが当社には必要です。人為的なディスカウントレートがないSegWit はレガシートランザクションタイプをフェアに扱い、Segwittトランザクションにアンフェアな利益を与えません。また、ディスカウントレートがあるものよりもSegWitのキャパシティ増加効果はさらに大きくなります。当社はCoreの現バージョンのSegWitが行うよりもLightning Networkがより安全かつ確実に実行させるコード、メインブロック、または拡張ブロックの変更も強く求め推奨します。

拡張ブロックは複数のプロトコル開発チームがビットコインプロトコルにイノベーションとキャパシティを導入することを促進するフレームワークとして開発される予定です。重要だが大胆なイノベーションを世界中のビットコインユーザや企業全員に影響なく導入できるようになります。この結果、ビットコインプロトコルのイノベーションは加速するでしょう。サイドチェーンも付随するセキュリティ問題が専門委員会でレビューされた後に促進される予定です。採掘者はビットコインが成功する希望により純粋に動いています。

当社はさまざまなマルチレイヤソリューションの製品化を促進しサポートしてします。極めて早い時期のRootStockの投資家として、当社は競合するもう一つの重要な仮想通貨の可能性を認識していました。当社は別のマルチレイヤーソリューション開発者と密接な協力を既に行っています。

フルノードによる新しいSPVセキュリティサービスを推進すべきで、SPVモデル互換の研究とライブラリはウォレット開発者に対して売り込むべきです。

ビットコインをEminのビットコインNG、SergeiのLuminiを組み合わせることができれば、ブロックサイズを約100KBにして、ブロック生成頻度を増加させることにより、現在のビットコインネットワークのスループットを100倍まで増加することも簡単です。オリジナルのビットコインNGはハードフォーク提案ですが、 拡張ブロックフレームワークを用いたプロトコルの中にソフトフォークすることが可能です。同時に、Luminoの投資家により共同創立されたRootStockもRootStock上でLuminoの実装を行っています。Lumino はLightning Networkと完全に動作する予定です。どちらの実装がLuminoを最初に製品化し、どのように製品化するかは興味深いことです。

Schnorr署名もレビュー最終段階です。

クライアント開発の多様化は促進されます。防衛的コンセンサスのコンセプトは開発中で、マイニング 業界で有効になるでしょう。防衛的コンセンサスは、複数の実装作業を一緒に行っている間、ビットコインネットワークが安全に機能するために有効になります。

さまざまな理由により、ビットコインコミュニティで十分にプロモートされていない優れたイノベーションは他にもあり、出現するでしょう。当社はこのようなイノベーションに積極的に取り組みます。

フルオートマチックで数学的なブロックサイズガバナンスモデルが普及する前に、ブロックサイズ問題に対処するためBUIP056が開発される予定です。過去数年の議論で立証されたように、採掘者は極めて保守的であり、さまざまな経済コミュニティと共に活動する意志があります。今後2年のブロックサイズ増加のラフなロードマップを次に示します。

 

時期 ブロックサイズ(バイト)
現在 1,000,000
2017年8月 2,000,000
2017年9月 4,194,304
2018年4月 5,931,641
2018年8月 8,388,608
2019年4月 11,863,283
2019年8月 16,777,216
2019年8月以降 今後の研究による

ブロックサイズ増加が8MBになる前に、弱い(weak)ブロックが開発されデプロイされる必要がありでしょう。

 

リファレンス

エコシステムの他の当事者については、USAFの影響に関する詳細な研究を推薦します。ビットコインビジネスに関わる全員は、UASFがもたらすリスクの軽減または除去の準備がその日に必要です。

Mitigating Bitcoin Forking Risk during Network Upgrade(ビットコイン のネットワークアップグレード中の分岐リスクの軽減)https://github.com/digitsu/splitting-bitcoin

少数派フォークについての詳細は、Meni Rosenfeldのプレゼンテーションをご覧ください。

How I learned to stop worrying and love the fork (私は如何に心配するのを止めてフォークを愛するようになったか) https://fieryspinningsword.com/2015/08/25/how-i-learned-to-stop-worrying-and-love-the-fork/

A Fork in the Road: Must we Choose a Path?  (路上にフォーク:道を選ぶ必要があるか?) https://www.youtube.com/watch?v=kkJHOpuvQo0&feature=youtu.be

ビットコインのスケーリングに関して、採掘者でなくても大論争の歴史と全容を理解するため有益なレターがあります。

採掘者へのオープンレター

https://www.reddit.com/r/btc/comments/6befxw/an_open_letter_to_bitcoin_採掘者s_jonald_fyookball/

BIP148フォークで起こることの理解に役立つもう一つのブログです。

https://medium.com/@jimmysong/uasf-bip148-scenarios-and-game-theory-9530336d953e

 

(This is a translated version of Bitmain’s original blog post, which is in English)

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